カワウの記録05年


2005年中に記載された記録(2005年01月ー12月)


 山階を経由して下記の記録が届けられた。
       記
 脚環: 白色カラーリング、黒の刻印、英字で、TC、間に黒線あり
 種名: カワウ
 発見日時: 2005年12月25日
 発見場所: 静岡市麻機遊水池上空
 発見時の状況: 巴川下流方向から、十数羽で飛来したカワウの中の1羽。
           当日、池は凍っていたため、また巴川方向にUターン。
 発見者氏名: 殿岡 衛
      [白T/C]

このリングは2003年、愛知県田原市緑ケ浜コロニーで装着、放鳥されたものです。その後の記録は無く、放鳥後初めての確認記録です。これからも生きて長くその消息を聞きたいものです。愛知に戻るか、静岡が気に入ったか。教えて欲しい。

2005年12月15日-17日の3日間、静岡県沼津市大岡の黄瀬川と渡戸川の合流点で、緑色カラーリングをつけたカワウを観察しました。右脚の関節下に緑リングがあり、白文字で A59 と刻印されていましたが、左関節下の金属リングは読めませんでした。幼鳥と思われるこの個体は、3日間とも合流点のブロックの上で他のカワウ(平均20羽程)やコガモの群(平均70羽程)と休息していました。  (観察者、芹澤明生、高校生)  [緑A59]

[緑A59]は 2005年、愛知県知多郡の菅苅コロニーで放鳥された。9ヶ月ほどで185.2km離れた場所に移動した。実際には8−9月頃に移動を開始したであろうから、3ヶ月程度の時間をかけてこの地に到った。この先、ずっと同地で越冬するのか?更に遠くへ向かうか?。或いは再び愛知へ戻るか、、。
12月21日にも、まだ同地点で確認している、と連絡を受けた。

2006年03月末にも同じ場所で休憩しているのを見ている。と、芹澤さんからメールが届いた。

2005年10月23日、17時、愛知県幡豆郡一色町竹生新田のカワウの塒 (通称、竹生塒) でカウント中、青色リングを付けた個体を観察した。青リングは左脚に付いており、白文字の刻印は上から D、E と読めた。右脚はどうしても見る事が出来なかった。暗くなるまで移動せず、そのままここで他の440羽と共に塒したと思われる。  (観察者、齊藤成人、高柳和江)   [青DE]
青DEは、2004年に滋賀県琵琶湖の竹生島のコロニーで雛に装着されたもの。放鳥後の初観察記録となった。竹生島コロニー産を表す黄色リングが右脚のメタルリングの上に装着されていた筈である。
10/23の後 11/03にも竹生塒で観察され、このときには右脚に黄色のサブリングがあるのも確認された。
11/13、同地の同じマツの木の同じ枝にとまって塒入りした、と齊藤氏から記録が届いた。

リング付きカワウを観察しましたので報告します。

観察日時、2005年08月15日、9:45-11:15。
       2005年08月16日、10:44-10:50。
観察場所、岐阜県岐阜市長良、長良橋上流100mの長良川河原。
足環、左足に白リング、黒文字で A9 と読める。右足には細いリング。
観察者、酒井泰和、酒井義弘   
[白A/9]

[白A/9] (中央黒線付き) は本年 (2005年) 、愛知県田原市の緑ケ浜コロニーで巣内の雛に装着されたリングです。

日本野鳥の会岐阜県支部長、大塚氏の仲介により同支部研究部の酒井泰和氏から情報をお送りいただきました。今後とも宜しくお願いします。5月の中津川市付知川での駆除回収以来 急に岐阜県の記録が出てきました。木曾三川や三河?を辿り岐阜へ到ったカワウはその後どうするのか、是非とも生きて活動状況を人間に教えて欲しいものです。岐阜県からの情報に期待。

2005年06月26日有害鳥獣駆除により回収されたカワウに、緑色リングが付いていた、と連絡があった。リングは <緑A61> で、回収地は愛知県北設楽郡豊根村大字古真立。この個体は本年、知多郡美浜町菅苅にて放鳥されたものでした。尚、同時期に白リングを付けた田原放鳥個体も回収されたらしいとの情報がありました。 [緑A61]

2005年06月12日、静岡県新居町中之郷のカワウコロニーで白色リングを付けたカワウを観察した。記号はV/Tで、幼羽。繁殖兼塒コロニーになっている養鰻池の仕切り畦で、小潅木にとまっていた。(観察者、北川捷康、静岡県) [白V/T]

足環の回収報告がありましたので、報告します。赤コイルは付いておらず、緑色カラーリングと環境省リングのみでした。カラーリングを郵送します。環境省リングは山階鳥研へ送りました。
   記
1. 回収年月日、 平成17年5月9日
2. 回収場所、 岐阜県中津川市苗木並松地内の付知川 (名古屋市中津川野外教育センターの下流約300m)
3. 種名、カワウ
4. 回収状況、 有害鳥獣捕獲許可による銃捕殺
5. 足環番号、 左脚 グリーン地に白抜きで003、右脚 環境省リング

                   [緑003]
岐阜県自然環境森林室から報告とカラーリングの送付を受けた。格別のご配慮を賜り感謝申し上げます。今後とも宜しくお願いします。
 [緑003] は2002年、弥富野鳥園で放鳥されたもので、赤コイルリングも装着しています。簡単に外れるとは思いませんでした。どうして付いてなかったのか不思議です。前項の記録と同じ日の駆除で、7.5km離れた場所だそうです。

JCBG(カワウ標識調査グループ)の福田氏から駆除に依る回収情報が届いた。
後に2次回収者からリングも届けられた。

2005年05月09日、岐阜県中津川市福岡下野地内の付知川で駆除されたカワウにメタルリングと緑色カラーリング、赤色コイルリングが付いていた。白文字で0、8、7、と記されていた。 
[緑087-アカ]

[緑087-アカコイル] は、2005年、海部郡弥富町の弥富野鳥園のコロニーで、枯れ木にあった巣内の雛に装着したものである。赤いコイルリングは知多郡菅苅や三重県など他の緑リング標識と区別し、弥富野鳥園であることを示す為のリングである。 

山階鳥研から2004年度の回収報告が届いた。中にカワウの記録があった。

2004年03月20日、静岡県周智郡春野町宮川河内 (熊切川) で、駆除により回収されたカワウに環境省のメタルリングと白色カラーリングが付いていた。白色リングは黒い刻印で、5、線、D、と記されていた。 
[白5/D]

[白5/D] は、1995年に渥美半島の田原市緑浜のコロニーで放鳥されたものである。この個体は96年05月以降、田原緑浜やその近辺の採食地、休憩場所と思われる蜆川河口、紙田川河口などでたびたび観察されていた。その内最後の記録は2003年08月02日、紙田川河口であった。特に2001年05月13日には15時30分に紙田川、16時10分以降は田原緑浜コロニー内に居た事が判っている。緑浜を塒とし、日中近くの水辺で過ごしていたのであろう。9歳まで2ヶ月という時に71km離れた静岡で落鳥した。冬の間だけ県外に出ていたのか、この歳になって外へ向かったのか、疑問が残る。20例の記録はその殆どが5-8月。9月は2例、10月1例、11月1例。12-2月の記録は無い。
 

緑リングカワウを今年も放鳥しました。

2005年も、愛知県弥富野鳥園にて、標識調査を実施した。昨年と同様の形式で緑カラーリング (3桁数字の刻印)と赤色コイルリングを装着した。

愛知県美浜町菅苅池畔でも、標識調査を行い、50羽の放鳥を記録した。菅苅池の装着形式は、昨年からの新シリーズで3桁となっている。上からA、0、1と[英字、数字、数字]で刻印している。名城大学の新妻先生と学生数人が参加された。このお陰で今年の標識作業は非常に楽でした。ご協力に感謝申し上げます。

白リングカワウも放鳥。

愛知県田原市緑浜でも、標識調査実施。本年から形式変更され、中央線付きは変わらぬものの、上から英字、線、数字、となった。先に英字が来る。 

今後、これらの個体が野外で観察されるようになります。 [放鳥]

(2004年記入の記録へ)

(2003年記入の記録へ)


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