カワウの記録 10年、11年

(10年、11年に記載された記録)


白リング付きカワウの死体を発見しましたので以下の様に報告します。
回収者:林重雄 (漂着物学会)
足環の番号.記号や文字の全て:B36 13C5027
回収年月日:June-18-2011
回収場所:愛知県田原市赤羽根町太平洋ロングビーチ海岸
種名:たぶんカワウ
性別:おす/めす/不明
年令:成鳥/幼鳥/不明
回収したときの状況:漂着物調査中に死体発見・腐乱で、ウジもわいていたために写真撮影のみ。
写真は添付しました。            
[白B36]

2010年に愛知県田原市の緑ケ浜コロニーで巣内ヒナとして標識した個体です。兄弟のもう一羽もすでに浜松で駆除回収されています。


滋賀県伊崎で緑リング付きカワウが死体で回収されました。
捕獲記録を整理しておきます。

捕獲日:2011年4月11日
捕獲場所:伊崎半島のコロニー内
捕獲状況:死体回収。カワウ個体数調整事業(水産課&漁連)の駆除による。
左脚:環境省リング,白リング
右脚:緑192,赤リング
齢:成鳥
性別:雌
捕獲時の体重:1.95kg。胃が膨満しており胃内には大きな魚が入っていた
報告者:佐野聡哉(滋賀県水産課)     
[緑192-アカコイル+シロ]

2007年、愛知県弥富野鳥園で成鳥♀として放鳥された個体。放鳥時の体重は2.02kg。環境省委託の衛星追跡調査による発信機も付けられ、放鳥後、野鳥園から岐阜今渡ダム、野鳥園、、知多佐布里池、岐阜今渡ダム、滋賀伊崎へと移動した事がわかっていました。滋賀の伊藤様、東京の加藤様、そして石田様、いろいろな方を経由して早くに記録を頂いていた。管理者の都合で記載が遅れました。お詫び申し上げます。


滋賀県琵琶湖の竹生島の地上巣で繁殖活動をしていた緑リング個体の写真を添付します。刻印などは不明ですが、緑色リングで、愛知県かその周辺から来た個体です。
確認日:2010年5月9日
場所: 滋賀県竹生島コロニー、地上巣で抱卵中個体とペアであった
観察&撮影: 須藤一成     
[緑不明]
緑色リングというだけでは、どこのコロニーのものかは判断できないのが残念だが、伊勢湾周辺で標識された後、竹生島へ移動して営巣した。最近は成鳥捕獲してリングを付けた事も増えている。


2011年3月22日、山梨県下曽根で白脚環の個体を発見しましたので、報告します。
カラー:白 (C31)  幼鳥です。
観察者:芦澤晃彦 (山梨県水産技術センター)
  [白C31]
[白C31] は2011年1月に愛知県田原市緑ケ浜コロニーで巣内の雛に付けられたリング。巣立ちの日は はっきりしませんが、1−2ヶ月で山梨まで移動した事になります。


先日、利根川左岸(茨城県波崎)にて緑色カラーリングのカワウを見ましたので報告いたします。
観察日:2011年2月3日
場所:茨城県波崎の防波堤(利根川左岸)
足環:右足メタルリング+上に赤コイル
     左足緑カラーリング(No.088)
観察者:佐藤達夫、岩崎加奈子
       [緑088-アカコイル]

緑088は2005年、愛知県弥富市の弥富野鳥園のコロニーで巣内の雛に装着されたリング。反対側の脚の赤いコイルリングが弥富野鳥園コロニー出生を表している。
この個体はその翌年2006年10月30日に今回と同所と思われる千葉県波崎港で確認されていた。この間ずっと関東で生活していたのだろうか。佐藤様から刻印の読める証拠写真も送って頂いた他、現地のカワウの利用状況などもお教え下さった。感謝申し上げる。


(T/9)を確認した付近で別の個体と思われる白リング付きカワウを撮影出来ま した。しかし画像が悪く記号判読が難しいため資料として適当ではないかもしれませ んが参考までに画像を添付いたします。
確認年月日:2011/1/4 15時37分
確認場所:静岡県浜松市 遠州灘海浜公園の東側 芳川
確認者:溝口 登        
[白B64]

前項に続き、溝口様から白リングの記録と写真が送られた。写真には読みにくい刻印があったが、放鳥者の石田氏が B64 と判別した。白B64は昨2010年に愛知県田原市のコロニーで巣内の雛に装着されたリング。


白い脚環の付いたカワウの写真を撮影しましたので、ご報告いたします。
確認者:溝口登
足環の記号:右 メタル。 左 白色、T9の記号、中央に線あり
確認年月日::2010年12月26日12時09分
確認場所:静岡県浜松市 遠州灘海浜公園の東側 芳川
種名:カワウ
性別:不明
年齢:成鳥         
[白T/9]

この個体は 2007年に愛知県田原市の緑ケ浜コロニーで巣内の雛として放鳥されたもの。
2009年7月にこの記録の近く思われる?馬込川、芳川合流点で北川捷康様から観察の報告を受けていた。この間ずっと浜松にいたのか、、。溝口様から記号の読み取れる証拠写真もお送りいただいた。感謝申し上げます。


昨年と同時期、同じ場所で同一個体を確認しましたので報告します。

2010年9月11日、11時頃、
豊橋市紙田川河口にて
左脚に橙リング1Tの刻印
右脚にメタルリング
観察者、石田朗
     [橙1T]
2009年4月に浜松市で放鳥され、同年9月と10月に同所で観察され石田氏からの報告を記載している。今年も9月の確認。他の時期、どこに居るのか。


鳥研の回収報告で駆除による記録が2件届いた。

(その1)
2009年9月15日、新城市石田にて白0/Pが駆除回収された。    
[白0/P]

1997年に田原市緑ケ浜コロニーで雛で放鳥された個体で12年4ケ月経過、距離26km


(その2)
2010年6月6日、福井県大野市土布子の真名川で緑178が駆除回収された。  
[緑178]

2007年に弥富市の弥富野鳥園で雛で放鳥。2年11ヶ月経過。距離110km。


2008年1月1日、15時頃、高知県高知市布師田の国分川河口右岸で護岸に群れるカワウの写真を撮ったところ、リングを付けたカワウが写っていました。
左脚に緑リング3桁の文字、右脚にメタルリングと赤色コイルリング。
成鳥と思われる。
撮影者、深瀬茂文、情報提供、濱田哲暁     
[緑***-アカ]
見せて頂いた写真では記号は不明。上2桁は1と0ではないかと思うが不確実。羽装と考え合わせて2006年以前の放鳥と思う。アカコイルから弥富野鳥園出生は確かである。


バードリサーチの加藤氏や石田氏などを経由して長野県から標識付きカワウの情報が届いた。

2010年8月4日、
長野県駒ヶ根市吉瀬にて
B/1と刻印された白リング付きカワウを確認した。
観察者:吉田保晴(野鳥の会伊那支部)      
[白B/1]

2005年、田原市緑ヶ浜コロニーで雛に付けられたリング。駒ヶ根市吉瀬では吉瀬ダムに塒があり、毎月定期的に調査されているらしい。8月2日には橙色リング付きカワウが確認されており、天竜川下流からカワウが遡上するのだろう。具体的な位置がわからないので、天竜川吉瀬橋からの距離を測ると126kmであった。


緑色の脚環とアンテナを付けたカワウを観察しましたので報告します。
2010年7月30日、11時半頃、
刈谷市衣崎町境川浄化センター前の突堤の上にとまっていた。
左脚に緑脚環、上から250と読めた。
右脚に白い脚環?と赤っぽいコイル。
背中に四角い箱とアンテナが付いていた。
周辺には他に3羽のカワウ。2時間後に同地に戻ったが、カワウは居なかった。
観察者:小澤尊典      
[緑250−アカシロ]
2008年11月に環境省の委託を受けたバードリサーチと共同調査した時の個体。弥富野鳥園で成鳥を捕獲し発信機をつけて放鳥した。野鳥園を含め伊勢湾周辺の各地数個所の塒を転々とする事5ケ月、名古屋城付近で不明になった。その間、この刈谷市衣崎町には入らなかった様子。小澤さんから写真も受け取った。


緑リングを付けたカワウを確認しましたので報告します。
2010年7月22日、16時頃、幡豆郡一色町竹生塒で養鰻ハウスの屋根にとまっていた。左に緑脚環、刻印は上から022と読めました。右には金属リングはありましたが、コイルリングなどはわかりませんでした。周囲にカワウ720羽を数えました。
観察者:小澤尊典     
 [緑022]
緑022は同地で何度も観察され報告された。そのまま同地で塒したと思われる時もあり、暗くなる前に居なくなった?事もあった。小澤さんから刻印が読める写真をお送り頂いた。


白いカラーリングを付けたカワウ2羽確認しました。
2010年6月21日、豊橋市紙田川河口堤防横の鉄柵にとまる
共に白色カラーリングで刻印は A31 と Z3 中央黒線付き
であった。
観察者:倉橋義弘      [白A31] [白Z/3]

この2羽は共に2008年、田原市緑ケ浜コロニーで雛で放鳥されたもの。


鳥研から届いた回収報告に駆除で落鳥したカワウの記録があった。

2010年2月20日、香川県さぬき市鴨庄にて
A65と刻印された緑色カラーリングを付けたカワウが駆除された。
放鳥地から253km、1797日経過、となっている。

知多半島鵜の山の菅苅コロニーで2005年に雛で放鳥された個体である。     [緑A65]


緑リング付きカワウを2羽観察しましたので連絡します。
2010年4月11日、12時頃
幡豆郡一色町竹生新田の古い養鰻ハウスの屋根の上で
(その1) 左足緑022  右足金属リング
(その2) 左足金属リング  右足緑Y7(下から読む)
周辺には約170羽のカワウが居ました。
観察者:小澤尊典          
 [緑022] [緑>Y7]
022は2003年弥富市野鳥園、Y7も2003年で知多半島鵜の山の菅苅コロニーで雛に装着されたリング。どちらも一色町のこの塒やその近くで何度も確認されている。小澤さん自身が言われているように2007年8月にもこの2羽が同時に同所で観察されている。


白リング付きカワウを確認しました。以下のとおり。
2010年4月6日
山梨県下曽根コロニーにて
白リングで刻印は7/C
観察者:芦澤 (山梨県水産試験場)
    [白7/C]
当初、芦澤さんは7/0と報告されたが、その刻印は使用しておらず、送られた写真などを考えあわせ7/Cと判断した。いずれにしてもこのシリーズは1995年に放鳥された田原市緑ケ浜コロニーのリング。15年経って まだ充分読み取れた。

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